10/24 久しぶりのパレルモ

この日は移動日になってしまった。(当初は着いてからモン・レアーレに行くつもりだったがモン・レアーレ行きのバス停を確認していなかったので行きそびれた。モンレアーレの大聖堂の後ろに聳え立つ急峻な山にしがみつくように建っている民家の写真を撮りたかったのだけれど。)

エンナからのバスが日に一本しかなく、鉄道だと何故か遠回りし、何度も乗り換える便しかないので時間がかかりすぎる。だからその唯一のバスを逃さないために大変緊張を強いられた。停留所がB&Bの家主が教えてくれたのと違うところだったのは先述したとおり。(冷汗)

バスはパレルモへ行く人で一杯だった。(若い人が多かった。)10月のシチリアは雨の季節というか乾季の終わりで、見渡す限り焼け焦げたような茶色い景色で、さながら西部劇にでてくる荒野を旅しているようだった。美しいとはいえない。私はしばらくすると寝てしまったので、パレルモに近い、海のみえる場所までほとんど景色はみていない。

久しぶりのパレルモは相変わらず汚い。まだ日が高いけど物騒な感じがした。予約したホテルが駅から近いのはいいのだけど夜などうかつに歩けない感じだ。

ただ、このホテルはお値段の割りに(2ベッドで一泊80ユーロ)部屋が広く、浴室も広かった。無料のインターネットがあるというので申し込んだが日本語が使えない。(表示も入力も不可だった。日本人はほとんど泊まらない宿のようだった。)受付の兄ちゃんが不誠実なのも問題。私はここでGlicineさんに会う予定だったのに彼がいい加減なことを言うので、すんでのところで行き違いになるところだった。

Glicineさんも私たちとほとんど同じ頃シチリアを旅していたのでパレルモで夕食を共にする約束をしていたのに。

携帯をもっていたお陰で彼女と何とか落ち合え、ホテルで勧めてくれた食堂でワインとスパゲッティとアンティパストを少しずつ食べた。アンティパストはバイキング方式で、一人前をわけて食べてもいいというので結局二人で15ユーロもかからなかったと思う。こんなに良心的なお店は初めてだ。

このお店には翌日もでかけた。「貴方達のお店はとても良心的でおいしいので私のホームページで宣伝してあげる」と約束したがようやく約束が果たせたのでうれしい。この日連れ合いと喧嘩してしまった。そろそろ疲れが出る頃だったので。彼は怒って不貞寝してしまった。

パレルモへ行くもう一つの目的は以前泊まったホテルの近くの陶器屋さんでマヨルカ焼きの大きなあひるを買うためだったけれどこれも果たせなかった。翌日はチェファルーに行ったし、次の日はローマへの移動日だったから。

偽女弁護士
glicineさんはその前の日からパレルモのクアットロ・カントというパレルモで一番繁華な場所に泊まっていた。が、うるさくて寝られないので予定を変更して西方へ移動することに決めたという。問題は、どうすれば残りの宿泊費を払わないですまそうかと悩んでいた。クアットロ・カントなんて空気が悪くてうるさいので有名な四辻だ。土地勘があれば避けただろうけれど。彼女一人で問題が解決できなかった場合には私が弁護士を装って翌朝出向く事になったが何とか彼女は一人で解決したようだ。
私ならあきらめてしまったかも知れないが何事もあきらめないのが肝心。(そういえば私もモディカで転倒したとき「私がアメリカ人なら裁判に訴えてただではおかなかっただろう。」と凄みをきかせたのだった。日本以外の国では言わなければ正統な権利も行使できないのだから。)

インターネット屋探し
このとき私は私で焦っていた。ローマの宿をダブルブッキングした可能性があり、下手をすると6万円を無駄にする可能性があった。前の晩エンナの食堂で待たされている時、携帯のアイ・モードからだと確認もキャンセルもできないことを発見したから気が気でなかった。

そこで翌朝は日本語が使えるネット屋探しにおおわらわ。例のいい加減なことをいう兄ちゃんに教えてもらって町に出たがなかなかその店が見つからずひやひやした。ネット屋ではパスポートを提出させられた。ダブル・ブッキングは解消してあったのを確認できてほっと一息。チップをあげたらネット屋さんは急に愛想がよくなって「ヨシコを知ってるか?俺の友達の日本人だ。」という。
そんなの知るわけないじゃないの。

受付のお兄ちゃんに「今度来るまでに日本語使えるようにしといて。」と頼んだが彼は食堂のお姉ちゃんの気をひくことしか頭にない。今回の旅行ではアリタリアが運行中止になりかけたり、旅行中にユーロが140円から116円に下がったりした。最初からさがっていたらもっといい宿取れたのにこればかりは致し方ない。

(先ほどHotel del CentroのHPで確認したら予約サイトを使ったほうが圧倒的に安く予約できる事がわかった。)

Hostaria da Ciccio
イタリアを旅していて困るのは夕食。高すぎるのも、食べられないほど量があるのもいただけない。だから私達は疲れている時には時々山賊の酒盛りをする。(ワインや生野菜、チーズ、パンなどなどを買ってきて室内で食べる。酔っ払えばそのまま寝られるし便利だ。)

左の写真の店は、ホテルから紹介された店だが食べられるだけよそうことも出来るし、味も悪くない。高くもないので連泊する時など便利な店だと思う。



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エンナのb&Bはこの建物の二階部分にある。変わったエレベータがついていた。



パレルモのホテル 結構広い部屋だった。



やたらと広い浴室、メインストリートに向いていたが窓とペルシアーナを閉めるとほとんど外の音が聞こえない。

名前はHotel Del Centro 住所は via Roma 72



お勧めのトラットリア Hostaria
Da ciccio (くず肉という意味。丸テーブルの上にバイキング方式のアンティパスト)



この店は駅前大通りとvia Firenzeが交叉したところにある。