4月19日 ベネちゃんたちとの再会
      
(ベネチャンとは、このサイトの留学記に登場する私宅に3月間ホームスティしたヴェネツィア 大学の日本語専攻生のこと。)

旅も残り少なくなったのにベネちゃんと連絡がとれない。
私はイタリア人ってそんなもん、そんなもんと思っていたから会えなければあえなくてもいい、と思っていたが、若は合点がいかない。(彼らが日本に2度目に来たとき、若は仕事上の危機で猛烈に消耗していたが、体に鞭打って月島のもんじゃ焼きや海ボタル、横浜ベイブリッジなどを案内してあげた仲なので、どうしても会いたかったらしい)。「駄目で元々だから英語でメールしてみる」といい、私の携帯から英語でメールを送り、翌日、彼女のステディなボーイフレンド(彼も我が家へ数度来たことがある。)と四人でヴェネツィアをぶらつくことになった。

待ち合わせ場所はサンタ・ルチア駅(本土からの鉄道や、高速道の終点ーローマ広場にある)








本屋で電車の切符を買う。
(ヴェネツィア・カードで乗れるのは舟とバスだけ)
このころはアイスランドの噴火騒動でヨーロッパ中の交通事情が異常な状態になっていたので、メストレ駅の窓口には沢山の乗客がおしかけ、ベネちゃんとの約束の時間が迫っても切符がかえない。それで私は構内の本屋で「切符かえる?」と聞いてみたらOKとのこと。この辺がイタリアの融通無碍というか、おおらかというか面白いところ。基本的に機械を信用しない文化なんじゃないだろうか。

両替屋
サンタ・ルチア駅にかけこむと、心配顔したベネちゃんとその彼が待っていた。
先ず軍資金を、と思って両替屋に行ったら、随分割りのわるいことをいうので、出た。そうしたら、「○○率でどうだ?」といいながおいかけてきたが無視した。


サングラスを買う

昨日うっかりしてサングラスをなくしたので、買おうとすると、ベネちゃんたちは「ブランド物はやめたほうがいい。」という。(ふっかけてるのかも知れない。観光地値段で)目を保護できればいいのだからと普通の店のくるくるまわる眼鏡のハンガーから買った。8ユーロだから安い。しかもデザインがいい。横からの光に対しても防御されている。(ただ惜しいことにこのグラスは枠が安出来だったので数年後枠に貼ってあった薄いビニール状のものがはげて見苦しくなったので捨ててしまった。

ゴンドラに乗る
若の希望でゴンドラに乗ることになった。大運河より、網の目のように張り巡らされた狭い水路(建物で囲まれたかつての海)を巡るコースを選んで。

         
4名サマご乗船          狭い水路にひしめくゴンドラ  大運河の方が明るくて気持ちがいい。

ベネちゃんたちはゴンドラに初めて乗ったといっていた。案外そんなものかも知れない。因みに狭い水路のコースを選んだのは失敗だった。ゴンドラがひしめいて、ロマンチックでもないし、水が臭い。歌手付のゴンドラがくると余計に。

ベネツィアぶらぶら歩き、その2

            
 八百屋さんも舟で来る          あちこちに広場が   ダリアの色が余りに鮮やか      ベネちゃんのかつての下宿
 

   
 


                


景色の点ではドンブラにかなわないが、静かな広場にあるこのお店は味がよく、お値打ちのお店です。余り観光客が行かないゾーンだからかも知れないし、主にビールを飲ませるお店だからかも知れない。

ガイド付きでぶらぶら
と言ってもヴェネツィアももう4日目だから、特にみたいものはない。しいて言えば観光客があまり行かないところ、というかヴェネツィアの日常生活が見たかった。二度目にヴェネツィアに行ったときには、学生のいく喫茶店とか、ヴェネツィア大学日本語学部の掲示板のある部屋に案内してもらったが、カニのように狭い道を横ばいで歩かされたのには驚かされたものだ。ヴェネツィアの水没は免れないものと思われているので、大学もほとんど本土へ移転してしまったようだが。

      
ヴェネツィア大学の一部       その日は駐車場往復用のモノレールの開通日だった。     猫は海員のマスコットだった。

イタリアの学制はよくわからない。理系に入学するには試験に受からないと入れないが文系だと定員がないので高校を出ていれば入れる。学費もただ同然だが、卒業までに相当数の学生がドロップ・アウトするという。大学は就職のために行くわけではないので(就職の世話もしない。)生半可な覚悟では卒業できないという。卒業時期も不定でこの日卒業した学生もいるとかで、大学の壁には生卵がなげつけられていた。(しきたりで、下級生が卒業生に生卵をぶつけるそうだ。)

この後、グラニータ(イタリア風カキ氷)を食べて、河岸(といっても海の浅瀬)を歩き、メストレ駅で解散した。

ところが

ヴェネツィア洗濯事情
ホテルで頼めばしてくれるが下着などはコイン・ランドリーで洗いたい。(機械でできることは機械を使うのが私の主義です。つまり中途半端なケチなのである。)昔、ローマで初めてコインランドリーに行ったとき、用語が難しくて困ったが、アフリカから来たと思われる青年が有料で機械操作をしてくれたので(乾燥後も洗濯物を洗濯機を占有されないように管理をさせていたのだろう。)事なきを得たが、メストレにはコインランドリーがないので、またバスに乗って本島に行った。そしてやっとみつけたコインランドリーの機械にコインを投入してもお釣りがでない。よく読んでみると9€以上のおつりはでないと書かれていた。管理人もいない。そして何か困ったことがある場合は:**に来るようにと書かれていた。若は「いまいましい。抗議しに行く。」と言ったが結局行かず。(時間がもったいないので別の機械で洗った。)

      
洗濯機の料金入れ          裏通りには万国旗    他の島とは橋でつながる    回り道がいやなら渡し舟で


トイレのないpizzeria

洗濯が終わるまで、近くのピザ屋でピザを食べることにした。もう日暮れていて、貧しげな、生活の匂いの濃い地域だから安価だけが取り柄のような店で、座席は路上に二、三対おいてある粗末なテーブルと椅子だけだった。まぁ、地獄の沙汰も金次第ということで、それも振り返れば変化に富んで良い(?)経験。困ったのは注文した後聞いてみるとトイレがないということだった。日本では考えられないことだけど、西洋では無料トイレはほとんどない。あったとしても、凄く汚い場合が多い。  
                        

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地元の人だから、おいしくて納得のいくお店につれていってくれた。海の幸のフリットもナスのグリルも皆おいしい

メストレ駅はヴェネツィアへの鉄道の玄関口.。    ここから海中の長い橋を渡って本島の終点、サンタ・ルチア駅)に行く。バスでも行けるが観光シーズンには橋が渋滞する。高潮のときも速度制限される。鉄道で行くほうが早い。メストレは鉄道の要衝なので色々なタイプの列車がとまる。ここから北、南、西へ線路が延びている。

どうやらこの太目の麺が特産らしい。    パン籠の中にはスズメが頭を突っ込んでいる。  ああ、何とおいしいカフェ!!