4月18日 サンマルコ寺院、馬の回廊、Ducale宮殿、リニアドンブラ、渡し舟、メストレへ
兎に角もヴェネツイアに来たのだから、サン・マルコ寺院とDucale宮殿にいく。(若は歴史と絵画に興味がないけれど
)美々しいファサードは絢爛豪華でヴェネツィアのかつての繁栄をみせつける。
この日は現法王の誕生日だとかで特別のミサがあるよし。並んで馬の回廊に行く。このブロンズの馬はヴェネツィア共和国の戦利品で、寺院のバルコニーに飾られているのはレプリカで実物は寺院の回廊(博物館と呼ばれている。)に展示されている。
馬の回廊は有料だけれど、ここには4頭のブロンズの馬(みごとな出来で、文明の進化は時の流れと必ずしも比例しないことを感じさせる。)だけでなく、ビザンチン時代の古いモザイクの遺物などもある。ここではミサの様子もよく見える。若は少年時代某国国営放送の合唱団に所属していたせいで絵や彫刻、建築などより、音楽に惹かれる人間なのでミサのポリフォニーに魅せられ、携帯の録音機能を使って録音していたところ、写真を撮っていると勘違いした神父に制止された。石造りの寺院の高い天井のそばで聞く聖歌は非常に美しかったのだが。
Ducale宮殿
ここには沢山の文化財があるが、それらは主として視覚的なものなので(歴代の共和国主の肖像画とか有名な天国の絵、世界時計、世界地図など)若には余り興味がなかったようで写真はない。今回私は初めてDucale宮殿の牢獄に入ってみた。嘆きの橋を渡って入ると、そこは当然ながらまったく装飾のない石の牢獄で、大小さまざまの牢があった。気がめいる。地上に出てほっとした。
Ducale宮殿を見たい方は、下記のサイトをクリックしてください。(そこからはブラウザーの(戻る)機能で帰ってきてください)
Ducale 宮殿のvideoページ
リニアドンブラ
今日は、初日に足の痙攣騒動でお世話になったリニアドンブラでお食事だ。サルーテ協会の裏通りの海に面した店だ。景色もよく、おいしく、お値段は高めだけれど、お勧めのお店だと思う。
ものすごく強烈な陽射し おいしいワインと前菜 パルミジャーノたっぷりの海のスパゲッティ
春のヴェネツィアはあくまでも明るい。海の上の島なので水の反射が凄いからだろうか。とてもおいしい白ワインがフランス産だったのは残念だけれど、オリーブや海産物、極上のチーズを使ったスパゲティのおいしさ。イタリアはリピーターの多い国だが、明るい太陽とおいしい料理のせいなのではないだろうか?店員に先日の礼を述べたら、知らないといわれた先日の担当者はお休みだったようだ。
舟のいろいろ
ヴェネツィアは蛮族の強襲から逃れるために、浅瀬を埋め立てて(松の棒くいを埋め立てた。松は水をよく吸い、かつ腐らないからで、東京のお台場も同様の方法で築かれた。)作られた沢山の島から成り立つ。陸をすてた人々だけあって昔から海に強い民族だったのかもしれない。(海運で開運し千年も続く共和国を作った。)
観光に欠かせないゴンドラは浅瀬用の舟なので、川用の平底舟でとて外海には繰り出せない。(外洋には大型のガレー船や帆船が用いられた。)ゴンドラは島と島の間の浅瀬を行き交うには十分な舟であった。しかし、時は移り、さしものヴェネツィアにもゴンドラより早い舟が行きかうようになった。ヴァポレット(蒸気船という意味の乗り合い舟)である。これにも特急、準急、普通の三種がある。速度もさりながら、停泊地の多寡で終点への到着時間が変わってくる。人力で動く船としては観光用のゴンドラのほかにトラゲットという渡し舟がある。これは大運河のところどころにもうけられている渡し舟で、橋まで遠回りせずに大運河を渡りたい人のためにある。
ヴァポレットとその桟橋 トラゲット(渡し舟乗り場) トラゲットは乗客も立ったまま対岸へ。
メストレへ宿替え
ヴェネツィアでホテルを取ろうとすると結構苦労する。今回のように橋を渡らないですむ、すぐわかる、ネットが使える、お風呂もついている、朝食付きでしかも馬鹿高くない、などの条件を付ければ。
今日までの宿は、朝食がコンチネンタル・ブレイクファースト(パンとコーヒーだけ。今回はチーズも出た。)である以外満足度の高い宿だったが、若が島ばかりいたら飽きるのではないかと思って、旅の後半は鉄道旅行に便利なメストレに移った。ただこれは想定外の失敗だった。
@お風呂は本島のホテルにもついていた。
Aホテルの紹介に載っていたヴェネツィアの風景は、そのホテルから見えなかった。
B若は思いのほか、島にご執心で以降も毎日島通いをしなければならなかったから。(島への往復はヴェネツィア・カードでただだったが時間が無駄になるというか、島の方が雰囲気が素敵だ。
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