ジェノヴァへも普通列車(Inter regionale 州と州をつなぐ列車)で行った。
トリノ行きより混んでいた。前に座った紳士がやることがないせいか
居眠りをしていたので驚いた。私は本当は色々彼に話しかけたかったのだが
あいにくうちの亭主はすごい焼餅焼きなので不可能なのだ。
トリノ行きの電車と違って、山あいの谷にそって走っていく。下の写真は
ジェノヴァ市街の後背地の写真。下の写真には砦が写っているが、ジェノヴァ
までの山の頂上には、教会というか、修道院みたいな建物が多かった。
よくまぁ、あんな高いところに建てたもんだ。マラリアにはなりにくいけど
すごく不便な生活を強いられると思う。
上の写真は、ジェノヴァの登山電車の終点からの風景-一日乗車券でのれます。
ジェノヴァにはほとんど平地がない。市街は傾斜地にびっしりとはりついている。
そして後背地は上の写真のような連山です。
展望台(ケーブル+エレベーター+バスで行く)から海を臨む。右に有名な灯台がある。
ジェノヴァは観光地ではない。海運で食べていける町だから観光には力をいれてない。
海は、埋め立てられ、クレーンとか、コンテナで一杯だ。最近は水族館で有名。(休館だった。)
平地がないので、駅の上にも道や建物。
トンネルの中は車両基地(終点)
駅前のコロンブス像 ガイド・ブックでは暗いと書かれている、旧市街だが綺麗 だ。見所が沢山ある。
美術館、博物館が沢山あって、絵画や歴史に興味のある人には宝庫である。
入館者が少ないのでじっくり見られる。(入館者より監視員の方が多い。)
最盛期のジェノヴァがどんなに豊かだったかよく分かる一帯だ。
美しいスグラッチャートの壁。フレスコの壁もある。 何と美しい建物か!これが郵便局とは!!
オペラ座の前に立つ ガリバルディ。彼は
なんと
ニースの出身なん だって!!
アラベスクが海洋国家だった昔をしのばせる司教座教会。
新大陸発見を記念してアメリカから贈られたオルガンもあるが
宗教離れでさびれた感じは否めない。この教会では白い修道服の神父さんからパンフレットをもらった。教会もそれなりに 努力しているという感じ。
司教座教会からオペラ座を望む。平地が少ないのに建物が大きいので道が狭い。多重構造の
町の建物を効率よく連結するために右の写真のような小道が沢山作られている。
ジェノヴァには人が沢山歩いていた。それも観光客ではなく普通の市民が。
今なお繁栄している証拠だろう。汚い小路もあるがどういうわけか、そういう
小路には若者が沢山たむろしていて、喧騒と猥雑のなかに強大なエネルギーを感じた。
ジェノヴァ、がはは集
ジェノヴァは面白い町だ。生きているというか、生命力にあふれている感じがする。
ジェノヴァには変なのりものが沢山ある。子供でなくてもうれしくなってしまう。
丘の上まで町が続くジェノヴァには沢山の
ケーブル・カーがある。このケーブル・カーは岩山を
くりぬいて作られた長い、急傾斜のトンネルを
登っていく。(突き当りまで行くと突然エレベーターに
変身し岩盤の中の垂直なトンネルをあがって丘に
達する電車もある。
方々に岡から平地へのエレベーターもある。
登山電車もあるし、循環バスなどの公共交通機関
が沢山あるので、年老いて足が不自由になっても
住みやすい町なんじゃないかと思います。
いつも海が見えるし、明るくていい町だ。
現に、このケーブル・カーの中で、船乗りをしていたという
ルーマニア人に出会った。彼は世界中を船で廻った後、一番好きな町、ジェノヴァ
にいついてしまったそうだ。
今回面食らったのがジェノヴァ駅。
これはジェノヴァ・プリンチペ駅。ブーゲンビリアが
きれいでしょ(?)ミラノからの電車はここで行き止まり
になる。
市街地に鉄道を敷設できなかったため(?)
(理由はまだ調べてませんが、石造建築が多いため
鉄道を敷くための道の拡幅ができなかったのでは
ないか(?))
ピサ方面への線路は市の東側の駅から始まる。
(イタリア国鉄の路線図ではつながっているが実際の
線路はきれている。最初は信じられない思いだった。
時刻表を引く時は経路を確かめて駅を選択しないと
とんでもないことになる。)
(ブダペシュトやウィーンもこのスタイル。ミラノやローマ、
フィレンツェなどのように中央駅ですべての線が集結し
している方が珍しいのかも知れない。)
イタリアでジェノヴァ人といえば(?)
= avaro 吝嗇はジェノヴァ人の代名詞である。
海洋国家Genovaのシンボルのこの灯台、
現在は埋立地の中にある。ジェノヴァ人のけち
は徹底していてこの灯台を作った人に
代金を支払いたくないので完成の日に建築者を
この塔の上から突き落として殺してしまった
そうだが・・
度をこした節約魂-その2
ジェノヴァでトイレを借りた時のこと、バールの人に
案内されたのがこれ。実はこのトイレには後日ミラノの運河地区でも
出会いました。
違っていたのはジェノヴァのトイレは数分間で中の電気も、廊下の電気も
きえて真の闇になること。使い方がわからないのと面白いので写真をとって
いたら電気が突如消えた。(トイレの写真をとる私の方がよほど変?)
あわてて外に出たら廊下の電気も消えて真の闇だ。
あの時はパニくりました。
スイッチのありかがわからず、手荷物のおきどころがわからなくなったから。
節電だといってもここまでやるか?
さすがはジェノヴァだと感心した一瞬でした。
Spaghetti genovesi?
ジェノヴァでスパゲッティ・ジェノヴェーゼを食べたいといったら
「そんなものはない。」といわれました。「どんなんだ?」とお店の
人が聞くので、「緑色のスパゲッティだ。」というと、「それはpestoって
いうんだ。」というではありませんか。驚きましたね。
バジルや松の実を打ち砕いてペースト状にして作るからだそうですが
どこででもできるソースなのでジェノヴエーゼとはいわないみたいです。
日本でつけられた料理名はイタリアでは通じないことが多いのでは
ないでしょうか?ボロネーゼだってトマトを使うからナポリの料理だと
いう人もいるし。
Colomboという名のトラットリア
スパゲッティ・ペストを食べたかった私が「おいしくて経済的なお店」として
教えてもらったトラットリアは例の猥雑な小道にありましたが、夕食は
8時からでした。あ〜あ!ミラノからの日帰り旅行客の私たちはそんなに
待てないので駅前の別のお店で食べましたが結構おいしかったですよ。
ジェノヴァに日帰りは無謀すぎる計画だった。三日いてもあきない町だと
思います。