エスプレッソコーヒー

一般的に濃いコーヒーと思っている人がいるがそうではない。フィルターを

使わないデロリとした舌触りが本来のコーヒーである。日本のコーヒーが薄すぎる

のである。それではミラノのBAR(バールと発音する)に入ってみよう。

レジが独立している場合は、まずそこで代金を払うとレシートをくれる。

そのレシートを持ってカウンターに行きバリスタに渡すとすばやくコーヒーが

目の前に現れる。バリスタとはバール職人とでも言うか、カウンターの中でコーヒー

その他をサーブしてくれる人だ。時にはこの道?十年になるそれこそ職人と呼べる

バリスタに出会う。右手でコーヒーマシンを操作しながら、左手で3,4枚の

コーヒー皿をカウンターの上ですべらとピタッと客の定位置に止まる華麗な技を

見せてくれたりする。常に右手と左手が別々の作業を同時にこなし、それも舞って

いるようで、無駄な動きがひとつもない。カプチーノに入れるミルクをハート形に

仕上げ女性客に出すのはバリスタ見習の必須科目だ。

イタリア人は大体行きつけのバールがあり、そこで集まる顔ぶれはいつも同じ

だから情報交換の場所でもある。バリスタも3回程度も通えば、もう名前を覚えて

くれたりするので、そこが自然とその人のmio bar(いきつけ)になってしまう。

Barにはアルコール類もあり、朝からカフェにグラッパ(イタリアの焼酎?)を

入れて飲む人もいる。高速道路(アウトストラーダ)のサービスエリアのBarにも

しっかりアルコール類がおいてあるのは自己責任のお国柄か?ところでエスプレッソ

を注文する時にはイタリア人はただ「カフェ」と言う。外国からの旅行者は

レストランでも「エスプレッソ」と注文するからすぐに旅行者とばれてしまう。

エスプレッソは特急列車だが圧力をかけた熱湯で一瞬のうちに抽出するため

カフェインが水に溶ける暇がない。それで胃をあらさないし、一日何杯でも飲める。

ミラノの会社員は大体、朝出勤する前にオフイス近くの行きつけのバールで

カプチーノとブリオッシュ(イタリア風クロワッサン)で朝食を取る。

ブリオッシュは北イタリアの言葉でローマではコルネットと呼ぶが、小さな角の

意味だ。なおカウンターで立ち飲みが普通だが、テーブル席に付くと割増料金

になってしまうので要注意。小額のお釣は受け取らずチップとして渡すと喜ばれる。

最近は日本にもイタリアのコーヒメーカーがチェーン店としてLAVAZZA, ILLY,

SEGAFREDDOなどが上陸しているが、どういうわけか一番おいしいのは

アメリカから来たスタバとはどうしてだろう? 

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