07/04/16 ナポリ最後の夜のハプニング

この日には二つの大きな収穫があった。うれしいそれと、甚だうれしくないのと。

気をもたせては申し訳ないので、タイトルの話から始めよう。

楽しい思い出の後でとんだことがおきてしまったのです。
午前中はナポリ在住の不名誉副会長と彼女(女友達?)がホテルまで訪ねてきてくれ、彼の根城である下町の教会とか、庶民の食堂に案内してく れました。これは大変楽しい思い出だったんですが、

昼食後ホテルに戻り、昼寝した後、電子辞書(伊伊辞書)を求めて、駅前からウンベルト通りを徒歩で歴史 地区まで行き、(辞書はどこにも売ってなかった。)念願だったブランディのピッツァ・マリナーラを食べ終わった頃には日は早とっぷりと暮れていました。

いくらか酔っていたこともあって、歩いて帰ろうと思ったが、夜も更けたことだし、バスに乗ることに。思い出すとやってはいけないことばかりをやってしまっ た。

@R2路線のバスにのって
A出口近くに立っていると、

労働者風の男が近づいてきた。その男は持っていた布の袋から本を取り出した。へぇ、人はみかけによらないものだ。こんな暗いバスの中でも本を読もうという のか、と感心していたら間も無くその男は本を袋にしまい、バスを降りていった。(乗ってきて二つ目の停留所)バスを降りた後ソクラでスが叫んだ。「あ、カ メ ラを抜かれた!!!」

泥棒氏はソクラでスが肩から提げていたデジカメのケースの中から、ご丁寧にもケースとデジカメをつないでいるプラスティック製のチェインの掛け金を外して (切り 取ったのではない。)、ケースの中に入っていたデジカメだけを盗んでいったのです。(落語には上着を着た人の下着だけをとっていく凄腕の泥棒の話がありま すがまさにそれです。)

マジックの極意は観客の注意のそらし方に尽きる、といいますが、この泥ちゃんの小道具は布製のバッグと本だったわけ。わずかの間にデジカメのチェーンを外 し、 本をしまうとみせかけて一緒に(つまり本でカメラを隠して)デジカメを布の手提げにいれてバスを降りていきました。

ワタクシ今でも彼の人相をしっかり覚え ていますよ。それほど身近で起こった事件なのに二人とも全然気づかなかった。これは神業とはいわないまでも相当なテクニックといわざるを得ないでしょう。

再び駅の奥にある、警察へ。ところがイタリア人の気まぐれというのか、時間が遅かったせいか、(警察は24時間勤務だと思うのだが)もう遅いから明日空港 で盗難届けを出せといって追い返されてしまった。

カメラ自体は保険で補償されたが600枚に及ぶ旅の写真はどうなったんでしょうね?一瞬の操作で消されてしまい、翌日の蚤の市にならんだんでしょうね。ナ ポリの平均的収入は日本の3分の1だという。それにイタリアでは電気製品がバカ高い。(家電量販店がないせいもあるらしい。)彼らにとって優秀な日本のデ ジカメは垂涎の 的なんです。私たちにとっては消耗品にすぎなくても。(これが油断のもとの一つとなった。)


ナポリの楽しい思い出に続く