07/04/15 カゼルタへ その@

朝、駅に行って切符を買おうとしたら、やたら混んでる。仏頂面のおじさん駅員からかった切符と釣 銭を連れ合いに渡したら、連れ合いが「釣銭が足りないよ。」という。私はイタリアに来るとどうも計算ができなくなるみたいで、そもそも釣銭があってるかど うか、調べること自体を忘れてしまうのだ。何でだろ?一種の時差ぼけ?ユーロ硬貨の見分けにくさ、種類の多さも一因かも。

相棒の援護射撃を期待しつつ先ほどの窓口に行く。私は相変わらず頭の中に(常のごとく?)真綿が詰まっている状態だったけれど釣銭が足らないと抗議し、向 こうが非を認めたので、めでたく不足分の釣りを受け取ることができた。

10数回の旅行時の経験から言わせてもらえば、イタリア人の釣銭ミスは日本では考えられないくらい多い。だから、イタリア人は駅員でも計算が不得手なの か、あえて釣銭詐欺をしているのかいまいちわからない。引き算が苦手だから商品+釣銭=支払い額と交換という売買を行うので引き算は不要だといわれている が等価交換方式を完璧に履行しているわけでもない。

ついでに言うと、この時、国鉄の制服そっくりの濃い緑の上着をきたおじさんが、切符売り場を巡回し、「あの切符販売係りは笑顔が足りない。」などと駅員の 仕事ぶりを査定していた。この人何する人だろう、顧客サービス係りなのかな、トリノやミラノにいたような、と思っていたが、偽国鉄マンだったようだ。

切符の買い方や列車の選び方に困っている人に近づき、助言し、場合によっては代わって買ってくれるのはいいが、報酬を要求するそうで、心づけ程度のお金で は納得せず、○○ユーロくれ、とかいうそうだ。なんでイタリア国鉄はこういう詐欺まがいの偽国鉄マンを排除しないのだろう?本当におかしな国だ。仕事がな い町だから少々の不正は見逃してるのだろうか?彼と彼を頼る観光客間の問題に立ち入る義務はない、と考えているのかも知れない。

列車に乗ろうとして時刻表を確認すると、あらま、大変。当分列車が無かったのである。私がプリントして持っていたのは平日ダイヤだったのだが、その日は日 曜日だったのだ!!

旅行の計画を立てるとき、最初の部分は綿密にたてるが、そのうちくたびれてくるので最後の方の計画はものすごくいいかげんな計画になる。おまけに私たちの 旅は定点を基点にし周辺をぶらつくスタイルなので、毎日の訪問先がしばしば入れ替わる。多分このときも最初の計画では平日にカゼルタへ行く予定だったのだ ろう。

幸い、買った切符でバスに乗れ、バスなら日曜でもカゼルタ便はしょっちゅう出ていることがわかったのでバスで行くことにした。停留所探しに結構な時間がか かったけど。

カゼルタに着いて驚いた。凄い数の観光客がいた。学校の遠足をふくむ沢山の団体がきて、切符売り場まで長蛇の列。切符売り場の中では色々の国の言葉が飛び かってごった返している。ほとんどが西洋人。観光客相手にアフリカチックな物品をうりつけようとする黒人の若者たちが駅から王宮までの沿道に立ち並んでい た。

続く