第3回 お野菜たちとのご対面

ここSiciliaは、イタリアの本来の生活スタイルがそのまま残っている。
朝仕事をし、13時には一旦終わり家へ帰り、家族と食事をし、
昼寝をして、16時頃に又職場へ行き、19時頃に帰宅し、
家族や友達と散歩をして、21時頃夕食。
 
いまでは、Roma や Milanoのような大きな街では、昼食は会社の近くで
すませるビジネスマンも多いと聞くが、私は”郷に入れば郷に従え”で
イタリア人と同じ生活をしていた。
 
夕方になると、アパートの下は、散歩の人達で賑わい、日没は20時過 ぎてから、
真っ赤に染まる夕日をずっと眺めていても飽きないし、夜空の満点の星 に、
ふと涙ぐみ、自分の波乱に満ちた人生を振り返り、今ここにいられる事 に、
感謝、感激で、又涙・・・・ 

ワインの飲みすぎかな・・?

螺旋階段にしがみついて登り、ロフトのベッドに倒れ込んだ。

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翌朝は日曜日で、明日から始まる学校にそなえ、文法の参考書を出して みるが、
窓の外の青い海、青い空、モーターボートではしゃぐ若者の声に、じっ として
いられない。
 
映画 "マレーナ" で有名なドーモ広場を抜け、朝市をのぞきに行った。
日本では見たことのない野菜をいっぱい買い込み、戻る。
中でもパッサテンポと言う名前の、アーティチョークの一種、(写真の 真ん中)

passatempo

これは名前の通り、時間をかけてトゲトゲを取り、芯の部分を少ししか 食べられないが
ホコホコして、茹でた栗のように美味しかった。どれだけ食べただろう か・・・
トゲトゲの山にフト気がついた。
 
"そうや、ゴミは何処に捨てるの?"
大家さんであるホテルのAnnaritaに電話した。
  "ねぇ、ゴミ捨て場はどこ?"
  "分別はするの?"
 
すると彼女は
" アパートの裏の道にゴミ箱がある。分別は
 したいの? したくないの? したい人はするけど "
私のイタリア語の理解力では、そう聞こえたが・・・
裏の道へ行くと確かにゴミ箱はあったが、入れる所が二つある、
どっちに入れるのか分からない。
結局、分別は????のままSiracusaを出るまで、生ゴミもワ インのビンも
一緒の袋に入れて、人に会わないよう、早朝に捨てていた。
 間違っていたら、Siciliaの皆様、ごめんなさい!
 
昼寝の後、バルコニーから、海を眺めていたら、下から
"日本の方ですよねえ・・" との声。
この女性はSiracusaに唯一住んでいる、Naokoさん。
去年Lingua Viva に通い、そのままここに住んでいるという。
彼女の明るさと、親切に随分と楽しい思いをしました。
今でも、仲良しで、帰国してから始めた料理教室の材料も
送ってもらっています。
 
彼女のSiracusaに関するブログ
http://www.terradisiracusa.com/index.htm
 
そして、5月15日、やっと本題の留学、学校がはじまりました。
初日はオリエンテーションと、クラス分けのテストだけ。
 
生徒はまだ少なく、2週間毎に増えていくらしい。
若者は、アメリカ人、韓国人、アイルランド人、日本人。
中年は私を含めて4人。
オランダ人のJollyは リタイアしたご主人とキャンピングカーで
ヨーロッパを周っている。
彼女はキャンプ場から自転車で、20分かけてやって来る、ご主人は語 学よりも
スケッチがいいらしく、午前中はOrtigia を歩いては絵を描いてる。
アイスランドから来た姉妹は、家族とのヴァカンスで、母親達の勉強中 は、子供やご主人は
海で日光浴をしている。
 
レベルチェックのテストは簡単だったけど、ヨーロッパ人は、イタリア 語は上手で、
さて明日から、この人達と肩を並べての勉強に少々不安も感じました。

第4回へ続く
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