060518 ナポリ第2日(午前) 

カポディモンテ(capodimonte)へ再挑戦

やぁやぁ昨日はひどい目にあったが
出発時間が早かったせいかこの日は
順調にカポディモンテに辿り着くことができた。

きょうは人も多い。なるほど、開館していれば
このくらいの人出があるんだと感心。相対的に
浮浪者の数も少ないし。何かあっても大声を
あげれば助けてくれる人もいるかも知れない。

la reggia di capodimonte



常設展のほかにティツィアーノ展もやっていた。
この壮大な元王宮に展示されている作品全てを
見るのは不可能だとおもいつつもティツィアーノ展も
みる。彼の作品だけではなく、そうそうたる名画が
広い王宮一杯に展示されている。これは思わぬもうけもの。

reggia1

この王宮は(御殿というべきか)ヴェスヴィオスと
マルティーノの丘の間に広がる美しいナポリ湾
を一望するために建てられ、付随する庭園には
狩をするために種々の木が植えられ、泉、教会、
墓地のほかに、王家用のセーブル系の磁器を
焼く工場(この窯を利用してブランディの先祖は
マルゲリータ王妃にピッザを焼いて献上した。)も
あるらしいが、何しろ130ヘクタールもある庭園だから
短い旅程ではさまよう暇もないのが残念。

  reggia2
修学旅行の小学生たち
彼らの美的感覚はこうして幼いうちから磨かれるのだろう。
彼らのうちの一人が"what time is it now?"と聞いてきた。
英語はついにラテン語系統の言葉を駆逐するのか
残念だ。


国立カポディモンテ博物 館のサイトはこちら
これには水曜日定休とちゃんと書いてあるよ。地球の歩き方さん。

この博物館には現代美術も展示されているらしいが
パスし、ティツィアーノ展とルネサンス以降の絵を中心に
みた。ティツィァーノはナポリを支配したブルボン家
の姻戚であるローマのファルネーゼ家出身の
法王パオロ三世の肖像を数点書いており
その人となりを正確に伝えている。

caravaggio

またも見てしまった、カラヴァッジオ。
修復者の名が麗々しくかかれていた。
修復前は煤で真っ黒だったのかも。
右のおじさんとキリストのモデルは
いつも同じ人を使っていたのではないかと
思ってしまた。ローマの教会の壁画にも
この頭髪の薄いおじさんが描かれていたから。

彼の弟子で、イタリア最初の女流画家となった
アルテミシア・ジェンテレスキーの絵もあった。

ゴヤ、ブリューゲル、ラファエッロなどなども。

ポーセリン

これもカポディモンテで作られた磁器。
フランスのセーブル窯系の焼き物
この博物館にも沢山の王家用の磁器が
展示されていたがゆっくり見る暇がない。
ここの磁器は後にフィレンツェのリチャード・ジノリ
に吸収された。

ナポリには独立した磁器博物館
がある。機会があれば是非いってみたい。

磁器の間

見事な磁器で装飾された部屋

みたいものが多すぎて時間は容赦なく過ぎていく。
もう時間切れ。サンマルティーノの丘へと急ぐ。

続 く