カターニャからピアッツァ・アルメリーナへは通常プルマンと呼ばれる
高速経由のバスで往復する。だが、しかし、私はエンナまでは鉄道で
行きたかった。エンナは、シチリアの展望台と呼ばれるシチリアで一番
高い町であるから。だがこの夢はかなわなかった。駅で相談すると事故で
今日はバスで代替輸送をしている、とか何とかいったから。問題は他にも
あった。エンナからピアッツァ・アルメリーナまでのバスの時刻表が不明だ
ったからだ。ダブル・ブッキングで移ったホテルではインターネットが使えず
コンシェルジェに相談しても「もう終業時間だから電話しても係りがいないので
エンナ県の情報はとれない。明朝電話してあげる。」といわれた。
翌朝になるとコンシェルジェが交代していて、いきさつを説明する必要が生じた。
時間を無駄にしたくなかった私たちは直接鉄道駅に行ったからだ。
イタリアって不便なとこだなと思ったが、よく考えてみれば日本だって
同じだろう。東京で神奈川県のたとえば平塚のバスの時刻表を調べるのはそう
簡単ではないのだから。(少なくともネットであちこち探さなければならない。)
2)カターニャ見物
ピアッツァ・アルメリーナ行きのプルマンがでるのは11時すぎだ。それまで
カターニャを少し見物することにした。centro storico(チェントロ・ストーリコ)と
呼ばれる、旧市街に行くためにホテルの前の海岸通を歩いてバス停まで行き
バスをまつが一向にこない。バス停には年金生活者らしい夫婦がまっていた。
バス停には停留所名も時刻表もない。その夫婦にきいてみると名前を教えて
くれたがバスは30分か運が悪いときにはそれ以上待たねば来ないそうだ。
時刻表がないということは、あてにするなということか?やれやれ。
交通弱者には過酷な町である。やっと来たバスに乗って、今は
博物館になっている城というか、要塞をみる。市場には新鮮な魚とか野菜が
山のように売られていた。ぶらぶら歩きながら
司教座教会(duomo)をみてプルマンの停留所へ行く。

博物館になっている要塞

売れ残ったら捨てていた。干物は食べないらしい。

黒っぽい部分ははエトナから噴出した溶岩で
できているそうだ。
駅から程遠くない長距離バス乗り場から
ピアッツァ・アルメリーナへ向かう。
------------------------------------------------------------------------------------------------------
シチリア・バス事情
バスには2種類ある。
1)都市間を結ぶ、高速利用のプルマン(民間会社)
2)市民の足としての公共交通バス。これは市内とか
近距離用の乗り物。プルマンは高速を走っている間は
早いが、市内に入るときに渋滞に巻き込まれて速度が落ちる。
ほとんどのプルマンは空港へ立ち寄った後
目的地に向かう。したがって公営のアリブス
(鉄道駅と空港を結ぶ公営シャトル)より本数も
多く、時刻も正確だ。
1)のバスも2)のバスの時刻表もネットで
確かめることができ、地球の歩き方など
にのっているのは古い。あてにしないほうが賢明。
いざ行かん、ピアッツァ・アルメリーナへ
続く