060514 シラクサ 午後の部

海の見えるレ ストランを探して

俗に「食い物の恨みは恐ろしい」というが私は分をわきまえているので
今までソっちゃんに「高級レストランへ連れて行け」と要求したことは一度も
ありません。(例外:銀座のエノテカピンキオリのランチ)ソっちゃんも私の
手料理を「おいしい、おいしい」と食べてくれるのですから、かなりの味音痴
なのです。が、この日はランチに関して珍しく要求を出した私。

要求は「海の見えるところでランチしたい。」ってことです。もちろんガイド・
ブックなんかはみないでの話ですが。レモンジュースをのんでいっぷくした私
は、ジュース売りのおじさんの教えてくれたバス停に向かいましたが、なんだ
くるときに通った交差点の近くではないか、じゃ、いつくるかわからぬバスを
待つより歩こうということになり、(島へ着くまでにまたもやInformationのマーク
をみつけたが考古学地域にあるはずのそれ同様結局所在は不明だった。)
町の中の現在地表示を頼りにオルテジア島までテクったのです。

カヌーを使っての水球

島へわたる橋の下では少年たちがカヌーを使って水球をしていました。
そうか、こういう風にして海の男を育てるのだな、と感心。

オルテジア島はアルキメデスが生きていたころから天然の要塞として
難攻不落を誇っていた島らしく、第二次大戦の爆撃にもあわなかった
せいで、一見崩れ落ちそうな建物が多い割りに(下図参照:中は豪華かも)
優美な鉄細工のバルコニー
遺跡は少ない。アポロ神殿くらい。(もしかして知らないだけかも)

海をみられるレストランを探して海岸端を歩き回っているとき
ふと崖の上をみるとあった、あった!!景色のよさそうなレストランが。
でも行きかたがわからない。ソっちゃんが「聞いてみれば?」というので
恥も外聞もなく「お嬢さん、そこへはどうやっていくの?」と大声を
はりあげてきく。いわれたとおりに歩いて坂の下まで行くと海岸端に
一列にならんだレストラン街があった。しかし、景色は崖の上のそれ
より数段落ちるし、雰囲気も騒々しい。少し高いかも知れないが崖の
上のお店へと急ぐ。

ところがそれとおぼしき場所に行っても、レストランが見当たらない。
とおりから少し引っ込んだ建物にブーゲンビリアが盛大に咲いていた。
なんか人の家みたいだね。と恐る恐る入り込み、写真をとっていると
なんとレストランではないか。それも崖の上の探している店だったのだ。
壁一面のブーゲンビリア

こういう時ってすごい幸せを感じる。実に景色がいい。
沢山のヨットも我が物だとおもうとなお一層に。
シラクサのヨット

余りにいい景色なので撮ってもらった。
右側のプランターに花がさいていればもっとよかった・・・
mediteraneo

この店の特別料理
この日のランチはハウスワインとガッサータ各ハーフ・ボトル
前菜2皿と私はこの料理、ソっちゃんは毎度おなじみボンゴレ
スパゲッティで、カード払い24ユーロ、チップは現金3ユーロで
しめて27ユーロ。機会があればもう一度いきたいお店です。
(Duomo広場と海岸にいたる坂のとおりにあります。名前は
La Terazzaといいます。ガイド・ブックにはでていません。)

天然の要害といわれる島をそぞろ歩いているとエメラルド
グリーンの海に面した古びた建物群が吹きすさぶ風に向かって
たっている場所をみつけました。おお、ホメロスの歌が聞こえる!!
晴れていれば対岸にアフリカもみえるのでは・・・
これは絵になる風景。実物には到底及びませんが。

davante al oriento

そうそう、この地のお土産はパピルスだそうです。
忙しいたびで買うのをわすれてしまいましたが。
パピルス
ああ、マルサラ酒も買い損ねたし、シチリアには
もう一度いかなくちゃ。

この日からはホテル・ネットゥーノへ宿替え
何番のバスでいくのかわからずタクシーに乗ったら
日曜日のカターニャの海岸は全市の家族が海岸に
繰り出してひどい渋滞にあう。退屈紛れに話に身を
いれた運転手がハンドルから手を離して熱演。右から
来た乗用車に接触しかける。ぎょっ、うわさに名高い
鞭打ちになりかける。驚いた拍子にデジカメを手放したか
紛失。くやしいなぁ。わが国が誇る軽小短薄高性能+
安価な品だったのに。

え〜っとこの日の目玉だったカラヴァッジョの作品がある
州立美術館もDuomoも修復中でした。もう一回来い
ということかな、と都合よく解釈している私。(笑)

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