2、聖年の宿、民宿情報(カセット雑誌・acquellero italianoより)
   
     
   キリスト生誕2000年を迎え、イタリアでは文化遺産の修復や周辺の整備で、
   てんやわんやの大騒ぎ。
     もう一つイタリアの頭をなやませているのが巡礼や観光客を迎える宿の問題。

     ローマにある宿だけではとても間に合わない。
     で、camera di commercio(商業会議所)では民宿(ベッドと朝食を提供できる家)を
   2年前から募集を始めた。
     イタリア人とその生活を体感できるこの宿は、現在ローマ近辺に約2000用意されている。

     アングロサクソン系、スカンジナビア半島の人々と異なり、イタリア人は食事や食習慣の異なる外国人を自家に
     有料で迎えることになれていないが
      この試みは異なる文化のもとで育った者が互いの文化を理解し、交流を深めるのに役立つものと期待されている。

     この作戦は"Bed & breakfast"と呼ばれ、登録には20,000リラを払い、客用の領収書を求め、所定の書類を納める。

     フリーダイアルとインターネットで宿の予約が出来ます

     インターネット上のアドレスは、ここです。

     ただ、残念なことに、衛生上の問題から、朝食はpre−packageされたものになるそうです。
     料金はダブル、朝食付きで80、000ないし120、000リラ

    *ここにもファシズモの残滓

      イタリアの宿についた外国人は到着儀式として、名前、国籍、パスポート番号などを書かなければならない。
      これはファシストの時代から始まった。

        外国人とイタリア人の接触に過敏になっていた当時の政府は、個人の家に
     客を招いた場合でも、客が到着次第24時間以内に、地域の警察への届けを義務づけた。

      (実際にはほとんど守られなかったとか。このへんが実にイタリア的?)

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