モンレアーレはパレルモの近郊の町で、山の中腹にある。
モンレアーレにはノルマン美術の最高傑作といわれるDuomoがある。
1174年にグリエルモ2世によって建てられた、美しい幾何学模様の装飾を
施されたアラブ風の外壁と、金、大理石、貴石、ガラスなどの小片で美しく彩られた
内壁をもつ。
生まれて初めて、本物のモザイクに被われた教会内部に足を踏み入れたとき感じた
ことは、ビロードのように柔らかいモザイク画の質感と暖かい雰囲気だった。(石やガラスなどで
できて いるのに、なぜそんなにも柔らかい雰囲気をかもしだせるのであろう?)
私には、この不思議な、柔らかな質感と薄暗い緑色の雰囲気だけが印象として残っただけで
いざ旅の記念に絵を描こうとしても、なんら具体的な像をおもいうかべることができなかった。
たぶん、一つには、土台となっている黄金の華麗さの裏のsnobさと、ある種の不吉さを感じて
いたのかも知れない。(浄土とか天国はきんきらきんなのかも知れないな。)
個人的には、明るい、あか抜けたデザインのラヴェンナのモザイクの方が好きですが
シチリアと言うと、あの不思議な暖かみに満ちた、柔らかな空間を思い出してしまいます。
では、ごゆるりと内部をご覧下さい。
この華麗な内部は映画「ブラザー・サン、シスター・ムーン」
(アッシジの聖人フランチェスコの前半生を描いた作品)の
法王謁見のシーンでも見ることができます。
(ライトのおかげで実際より数倍もまばゆく写っています。)
壁のモザイク Signora Forseの美術館のモンレアーレの思い出は
この写真をもとに描きました。
天井近くまで続くモザイク
ここまで豪華なモザイクは
イタリアではシチリアだけだろう。
この時期のキリスト像には
人間的な苦悩の表情が描かれていない。
(イタリアの本の項参照)
外光だけで見た内部。
(お金をいれると照明が
短時間だけつく。)
モンレアーレにお昼についたら、見学後食事場所に困った。Duomoの側の
観光客相手のバールに入ったがまずかった。イタリアにもまずいモノあり。
できあいのピザを売る店。