10/28 Fotogenicなアドリアヌスの別荘、水の饗宴Tivori

イタリア銀行初体験
この日もばたばたの1日だった。予定では鉄道に乗っていくことになっていたが、宿を出た後で手持ち現金があやういのに気づき、駅の近くでATMを探したがなかなかみつからない。仕方なく奥の手を出し、銀行でトラヴェラーズ・チェックを現金化する。ラジオ講座で聞いていたとおり、行内に入る前に頑丈な回転ドアがあった。金属探知機(多分チェックしているのは刃物とピストルだけだろう。プラスティック爆弾もチェックできるのかしらん?)か何かを使って自動的にチェックしてるみたいだ。イタリアの銀行の手数料はEU内でも高いほうだという。それは犯罪が多いから防備を強固にしないといけないからだという。

でも一旦中に入ってみると、これが銀行?と疑いたくなるほど行員はラフな格好をしていた。窓口は一つしかなかったし、担当のねえちゃんは今しがたまで台所にいたが、客が来たのでエプロンをとってでてきたかのようなスタイルで暢気そうに仕事をした。

混雑するバスに乗り、土煙で一杯の道を進む。
この日もテルミニ駅からの直行列車をのがしてしまったので、地下鉄で**駅に出て、バスに乗り換える。凄い混雑。チボリへ行く人で一杯だ。色々な国の言葉が飛び交う。前の座席に乗っていた韓国人の兄弟が喧嘩をおっぱじめてしまった。母親のニンニクのにおいも凄い。彼らのおかげで、「だからモンゴロイドは教養がない。」と思われるのはかなわないなぁ。

この街道は古代からある街道で、目的地のチボリもアドリアヌスの別荘も古くからある町でローマ人たちの避暑地である。従って道の両側には家が絶えない。石切り場もある。その割には道幅が狭いためか渋滞してなかなか目的地につかない。(だからバスはいやだ!と思うのである。)

乗客のほとんどはチボリまで行くが、私たちはアドリアヌスの別荘に近い停留所で降りた。バスの車中でツァーで来た日本人夫婦に出会い(その日は自由行動日だったらしい。)、彼らもアドリアヌスの別荘に行くというので、一緒に道を尋ねながらたどりつく事ができた。(途中下車した切符を使えるかどうかバス切符を売っているバールの姐ちゃんに尋ねたら答える代わりに渡した切符をビリビリと破られた。くわえ煙草でどぎつい化粧のあばずれ女だった。)

アドリアヌスの別荘は凄い規模だが、美しかったであろう壁や室内の表面は建材が剥ぎ取られて無残だ。(後世に建てられた建築を装飾するために持ち去られたのだろう。)エジプトの風景を模したといわれる池とそれを囲む彫群が美しかった。

     

                                                               

ローマ帝国時代の建物の壮大さと頑丈さ、美しさに感嘆する。
後に見える丘の中腹にチボリの町があります。

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