昔懐かしいピエトロ・ジェルミの「鉄道員」の時代と比較すると、今の国鉄
はひどいものだといわれている。
今は民営化の悪い面がでて、安全性より経済性優先で事故が多いとか。
にも拘わらず、先の旅行ではローマ、フィレンツェ、ベネツィア、ミラノへの移動は
すべてFSを利用しましたが
とても快適な旅でした。
1)大した遅れもなく、ストにも会わず、ゆったりした車内に乗客も少ない。トンネルが少ないせいか
景色が良い
。
今JRで大騒ぎになってるコンクリート落下の恐れもなさそう。イタリアにはアルプス部を除き、
高い山がないので
地図を片手に車窓から眺めるイタリアは誠にすばらしい。
2)安い。
ローマからミラノまで移動の都度切符を買ったが、乗車券、新幹線料金を含めて合計9,500円である。
考えられない安さ!
(ちなみに新幹線こだまで同様の距離を移動すると22,830円かかる。所要時間差は2時間程度)
一等と二等との差は、さしてありません。
「地球を歩く」には二等には荷物置き場がないと書いてあったがそんなことはない。二等の方が乗客が
多い分、会話の機会が多い。
3)カードで切符が買える。
切符の有効期間が長いためか、カードで買う人が結構多かった。
安全だし、現金でかうより100リラあたり1円以上安く買える。(100リラ=5.5円だから
この差は大きい。)
そのかわり、窓口に行列が出来やすいので、余裕をもって買うこと。
3)トーマス・クック不要(イタリア国鉄のHPは切符の購入に超便利です。)
イタリア国鉄の時刻表のページ:ここをクリック とても面白いから今すぐ試してみてはいかが?
出発駅、目的の駅、出発年月日、時間をいれると条件にあった列車が何本か表示されます。これをプリントして持参し
不要の列車を消してから窓口に示すと切符が簡単に買えます。列車の種類とか予約が必要かとか食堂車が
あるかとか、いろいろな情報もわかります。
4)イタリア国鉄にここで負けた!!!通学、通勤は自転車を乗せて。
自転車に「のって」ではなく、「のせて」ってとこが凄い!!
実はこれが日本のJRとの一番の差で、日本では永遠に不可能なことなんじゃないかと
溜息がでてしまいます。
ベネツィアからパドバに向かうとき、普通停車駅のホームの末端まで自転車で乗り付けた
女性が、列車の中の人と何か話しをしているのが見えました。
パドバについて改札へ向かって歩いていたら、何と先の女性が通路を自転車にのって
私たちの側を走りぬけて行きました。
唖然、呆然とはこのこと。ここに彼我の富の差というか、生活の質の違いをみてしまいました。
5)イタリアの交通機関は性善説か?
刻印した後はどこで下りようが勝手。極端なことを言えば、無札でも鉄道に乗れる。(でも罰金は超高い)
ところで、チケットの両端に刻印場所があるのは何故?誰かご存じの方教えて下さい。
たとえば途中下車したときに、再乗車するときに刻印すれば有効期間がのびるの
でしょうか?→回答:往復する時のためにあるとのこと。
6)移民受け入れ反対のディスプレイ
無知と言うことは仕方のないもので、
イタリアの列車にかかれた落書きを
「さすが芸術の国だ」と感心していたのですが
イタリア人の先生に見せたら、
「移民受け入れ反対」とかいてあるそうな。