ミニ国家はお金持ち

             日比谷公園の3倍ほどの大きさ、ローマ市内にはローマ法王が君臨する

             世界最小の独立国ヴァチカン市国がある。人口は1000人弱、

             教皇が国家元首であり、国旗、国歌があり固有の切手も発行している。

      色鮮やかな制服の衛兵は伝統にのっとり全てスイス人で構成されている。

      イタリア人の90%はカトリックと言われているが、ここは世界のカトリック教会

      の総本山で、歴史的にも、政治的にも非常に大きな影響力を持っている。

      ヴァチカン美術館には何百年にわたり法王に献上された宝物が展示されている、

      アメリカから贈られた「月の石」まである。

 

          中部アドリア海の近くにはサンマリノ共和国がある。ここも人口2万人丘の上全体
 
          がひとつの国になっており、遮断機のようなものがあったから、あれが国境だった
 
          かもしれない。もちろん遮断機は上げたままでフリーパスです。クルマのナンバー

          プレートもイタリアのそれとは違い、紋章が入っておりエレガント。丘の頂上が

街の中心になっており見晴らしがよいのとフリータックスの利点があるので観光客

も多い。ここの美しい切手は国の重要な収入源で、もちろん実際にイタリアで通用する。

裕福な家庭が多く、景観のよい山腹に建てられた家々の庭には大型クルーザーや

ヨットが置かれている。夏は50kmほど離れた、アドリア海に繰出すのだろう。

山と海、それにトスカーナのおいしい料理、イタリアの酷税からも免除された、ここ

 の住民は世界で一番幸せな人生を送っているかもしれない。
 

              あまり知られていないのがスイス領内にある「飛び地」でミラノのから北に向かい

              コモを経てスイス国境を超えたルガーノ湖畔の町、カンピオーネ・ディタリアが

              ある。スイス領内にあるがれっきとしたイタリア領土でカジノがあり有名。

                 歴史的にはもともとミラノにある教会が所有する土地だったのがそのまま残り

     今日に至っている。第二次世界大戦中は、ここへ疎開したイタリア人も多く

         いたらしい。ここの住民はれっきとしたイタリア人なので、選挙権や兵役義務

        もイタリアに準ずる。言葉はこの辺はイタリア語圏なので問題なく、就労も

        スイス、イタリアどちらでも可能らしい。但しお金はスイス通貨。
 

       スイスとオーストリアの国境に接したリヒテンシュタイン公国もかわいらしい

        国で、メインストリートは500mほどで、両側がレストラン、カフェテリアで

         いつも観光客でにぎわっている。ここも経済を支えているのは切手産業で

         みやげ物店には美しい、特殊な形の切手が並んでいる。
 

        南仏にあるモナコ公国も非常に裕福な人々が住む国で、コートダジュールの

         高速道路を走っているとモナコ紋章をモチーフにしたナンバープレートを付けた

         フェラリや、ポルシェによく出会う。それも必ず200Kmオーバーなのはやっぱり

         F-1レースの本家だからだろう。間違ってもモナコプレートのパンダに

         出くわしたことはない。
 
 

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