温泉三昧

           イタリアは温泉でも有名です。ミラノの駐在員は冬の寒い正月を家族と過ごすのに

アバノテルメ(Padovaの近く有名な温泉、termeは温泉の意味です)へ行くのが

定番になっている。50軒ほどの温泉ホテルがあり、いずれも岩風呂はないが屋内と

屋外にプールがあり24時中、湯煙立つ温泉が満たされています。外はマイナス5度

の寒さで雪見ワインというのも洒落ている。
 

一泊食事込みでミラノの馬鹿高いホテルと比べると格安、食事もホテル内の

レストランで毎日フルコース、滞在中は名札をつけた同じ席をキープしてくれる。

従業員も親切で2回目からはもう名前を覚えてくれる。
 

大晦日まではイタリア人とドイツ人で満室、元旦からは日本人で満室となる。

ドイツ人はどういうわけか温泉好きで、どこの温泉へ行っても沢山いる。仏人とか

英国人が来ているのはあまり見たことがない。料金表もリラとドイツマルクの

2本建て、注意書きもドイツ語で書かれている。
 

イタリアで一番有名な温泉はフィレンツェの近くにあるモンテカッティーニでお金持ちが行く

非常にエレガントな温泉です。貴族の別荘のような豪奢なホテルが多い。
 

一般にイタリアの温泉は湯治が主目的で滞在も一ヶ月と長い場合が多い。

モンテカーティーニの場合、街の中央に大きな鉱泉飲み場があり、種類の違う鉱泉

を医者の処方箋に従って飲む。大きな大理石作りのホールで老人がカップを片手に

談笑している場面は、マルチェッロ・マストロヤンニ主演の映画「甘い生活」で

見られる。
 

有名な音楽コンサートとか映画祭も夏に開かれるが、私はプールのある

アバノテルメの方が好きだ。温泉とスキーもやりたいと欲張りな人には

オーストリアのBadgasteinがお勧めです。オーストリアと言ってもヴェネッチア

から一時間くらい北にドライブしたところにあり。ひと滑りした後ゲレンデ前の

屋外公衆温泉浴場から広大なスキー場を仰ぎ見ながら疲れを癒すことができる。
 

ヨーロッパで一番、高級でエレガントな温泉はやっぱりドイツの

バーデンバーデンでしょう。ミラノからはスイスアルプスを経由して約500キロ

のドライブ、アウトバーンも空いているので快適です。

ここへはちょっとフォーマルなジャケットとネクタイも持参しましょう。

コンサートホールやカジノ、格式のあるレストランも多いので役に立ちます。
 

街の中心は歩行者天国になっており、緑が多く街並もシックで美しい本当に

落ち着ける温泉です。有名なカラカラ浴場はお湯がふんだんに溢れる温水プールで、

男女とも水着着用です。戻る