レンタカーの極意

ヨーロッパは広くない、日本の面積より大きな国はロシアを除き3国だけで、

フランス、スペイン、スエーデンのみだ。日本列島をヨーロッパに重ねてみると

北海道の宗谷岬がノルエーのオスロとすれば沖縄はイタリアのローマあたりになる。

ヨーロッパは全般的に列車の交通網が日本のように緻密でなく本数も極端に少ない、

逆に高速道路は完備されている。EUになり国境の通過もより楽になった。

大抵はパスポートの表紙をウインドウ越しに提示するだけ、徐行運転で通過できる。

従ってヨーロッパ旅行はクルマにかぎる。飛行機とレンタカーの組み合わせが

ベストでしょう。1週間借りれば中型車なら一日当たり6,000円見当で電車など

より経済的です。地図はミシェランのヨーロッパ全土をカバーしている10万分の

1ので十分、より詳しい地図はガソリンスタンドか、ホテルで無料のものがその

つど手に入る。ホテルは予約必要なし、クルマの利点として行き当たりばったりで、

ガイドブックにも載っていないおしゃれなホテルにも泊まれるし、イタリア以外

ならB&Bも楽しい。大きな都市の市中ホテルは高いので周辺の小さな町のホテル

へ投宿すれば便利。家族旅行ならマクドナルドハンバガーのようにどこの都市でも

あるNovotelというホテルがお勧めです。同室の16歳以下の子供は2人まで室料

も朝食も無料。クルマで旅行する人のため高速で降りたところか郊外にあり、

パーキングも便利。フランスの最大ホテルチェーンでヨーロッパの主要都市は全て

カバーしている。難点は部屋のレイアウト、インテリアがマクドハンバガーと

同じくどこに泊まっても同じだから、朝起きると自分が何処にいるのかわからなく

なることだ。こうしたチェーンホテルを渡り歩くのもレンタカーで旅行する

メリットだと思う。チェックアウトの時に、次のホテルが予約できるので安心だ。

いずれにしろ市街地の馬鹿高いホテルを避け高速を下りたすぐの郊外のホテルが

クルマの旅行には最適だ。

ヨーロッパで借りるレンタカーでラテン系国は原則マニュアル車で

オートマは数が非常に少ないので前もって予約が必要。海外での運転が始めてと

言う人はまずは日本と同じ、右ハンドルの英国で練習を兼ねてドライブされたら

どうでしょう。それもスコットランドなら交通量も少なく最適かと思います。

その次はドイツがお勧めです。交通マナーがよいし、例のアウトバーンで高速を

体験する。それを卒業したら、いよいよイタリアへチャレンジ、太陽道路A1

アウトストラーダをミラノからローマまで思う存分ぶっ飛ばして下さい。

でもナポリは避けましょうね。イタリアで私のお勧めドライブコースはミラノ

より高速道路A7にてジェノバを経由海に突き当たって右に折れる、

カンツオーネで有名なサンレモを過ぎ、国境の町ベンティミリアでフランス領

に入る。モナコ、ニース、カンヌ、時間があればアンティーブまで足を伸ばせば

ピカソの別邸美術館もある。ここで引き返せば十分にコートダジュールと

イタリアリビエラを堪能できる、一日、日帰りコースです。

どこかで一泊というなら、ぜひサントロペで。松林から見る地中海の豪快な

夕陽は一生忘れることはできないでしょう。南仏は海岸沿いに3本の道路が

あります。山側の高速道路、真中の生活道路、そしてお勧めは海辺に沿った

ドライブ道路です。帰りはぜひ右手に地中海を見ながらゆっくりと走って

下さい。ヨーロッパならどんな小さな空港にもレンタカーのオフイスが

あります。空港に着くとレンタカーのカウンターがずらっと並んでいるので

迷ってしまうが、ハーツ、エイビスなら事前に予約入れておけば5分でキー

をくれる。地元のレンタカーは大手より安い。クルマの返却は営業時間外で

あればカウンターの下のポストへキーをほり込んでおくか、クルマのトランク

へ入れてロックするだけで返却完了する。少々ぶつけたり、かすり傷したくらい

ではわざわざ申告する必要はないだろう。だいたい、借りるクルマも結構あちこち

凹んでいたりするから気にする必要はない。(14/Oct/2000) 戻る