消えたタバコ

一般にバールが煙草屋を兼ねているところが多いが、タバコ屋が主体のところは

タバッキとかタバッカイオと呼ぶ。

 

イタリア人は男性、女性を問わずスモーカーが

多い、好きなものは好き、健康なんかくそ食らえと思っているのだろう。葉巻とか

パイプ愛好者も多い、レストランでも堂々と煙草を嗜めるところが今でも多い。

超一流の三ツ星レストランで食事をしたらデザートの後にハバナの葉巻を出された。

これはきっちり請求書に目の飛び出るくらいの値段がつくので要注意。

 

イタリアのタバコは日本と同じく専売制だが、路上でアラブ人が闇煙草を堂々と

売っている。日本のセブンスターもあるがどこから来るのだろう?

 

10年くらい前にタバコ配送トラック運転手組合が長期ストを打ったことがあった。

イタリア全土の煙草屋から徐々に煙草が消え、最後は空っぽ。ローマでは路上売人

の闇タバコが正規の10倍の値段がついたとか。ミラノも闇タバコの値段は急騰

したが、幸いスイスの国境まで60kmくらいなので、国境の街、chiassoまで

買出しに行けば入手できた。ただ土曜日曜は買出しクルマの列で高速道路は大渋滞、

最後はchiassoの煙草屋も販売制限をせざるをえなかった。

日本人駐在員はこの頃、日本からの訪問者にタバコの差し入れを頼んで危機を過ごした。

 

そう言えばその頃モスクワの駐在員がミラノに出張に来て、到着するやいなやレストランで

いきなり生野菜ばかりバリバリ食べまくっていたのは、ロシアの経済混乱で

野菜の供給がストップしてしまって野菜不足恐怖症にかかってしまったからだ。

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