シチリアのジェラート

ジェラートはイタリアの発明と聞いたが本当だろうか?スパゲッティなんかは

中国伝来と思うが。とにかくイタリア人は子供から大人までジェラートフリークが

多い。大の大人が大きな山盛りを食べながら道をあるいているのは珍しくない。
 

Barでもジェラートを売っているところがあるが、アイスクリーム専門の店は

ジェラッテリアと呼ぶ。日本のラーメン屋戦争と同じように、評判の店には行列が

できるが、まずい店は閑古鳥が鳴いている。
 

ジェラートは乳脂肪が少なくふわっとした質感であっさりしているタイプが多く、

舌ざわりはザラッとしてなめらかではない、シャーベットに近いのが昔ながらの伝統的なタイプだ。
 

最近はミラノ、ローマ、フィレンツエと大都市にハーゲンダッツが進出してきて

いるが、あのギュッと詰まった密度の濃いタイプもイタリア人に受けていると

思いきや、やっぱり買っているのは外国人観光客が多い。
 
 

ところでイタリアで一番おいしいジェラートはどこで食べられるのでしょう?

私は北から南まであらゆるジェラッテリア1000軒を行脚したがお勧めはシチリア

のジェラートです。
 

シチリアならどこでも当たり外れがないが、アグリジェントで食べたそれは絶品と言える。

色はシチリアの紺碧の空に映えるピスタチオグリーン、グレコローマン風模様を施したパキッとした

コーン、猫の舌を舐めているようなザラザラ感の一瞬後、フワッと舌上で溶け、味はさっぱりしていて

深みのある結構な芸術品でした。
 

ミラノのような都会でおいしいジェラートを食べたいと思ったら、

ミシェラン星付きのレストランへ行ってみよう。そういうところはデザートも手を

抜いていないから自家製のそれこそ唸ってしまうような極楽ジェラートに出会えるでしょう。

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